寄席紳士録

「初代三遊亭圓右とその一門 - 古今東西寄席紳士録」二代目三遊亭圓朝を名乗ることを許された初代三遊亭圓右は圓朝亡き後、三遊派の主軸として多くの弟子を抱えた。三遊亭圓歌、四代目古今亭今輔、五代目古今亭今輔、八代目三笑亭可楽などはこの門下から出ている。

「四代目橘家圓蔵とその一門 - 古今東西寄席紳士録」四代目橘家圓蔵は明治・大正期を代表する名人の一人。弟子の育成も絶品で、五代目・六代目三遊亭圓生親子、林家彦六、九代目桂文治などが圓蔵門下から巣立ったほか、三代目三遊亭小圓朝、橘家蔵之助なども籍を置いていたこともある。

「四代目橘家圓喬とその一門 - 古今東西寄席紳士録」明治落語界随一の名人と謳われた橘家圓喬は、狷介な性格ながらも弟子を多く抱えた。柳家三語楼、二代目桂三木助など優秀な人材を輩出。古今亭志ん生も生涯「圓喬の弟子」を自称した。

「二代目三遊亭圓橘とその一門 - 寄席紳士録」二代目三遊亭圓橘は圓朝の高弟であり、早くから弟子を取った。二代目圓朝を継ぐ三遊亭圓右、ヘラヘラ踊りの三遊亭萬橘、女帝と謳われた立花家橘之助など優秀な人材がそろった。

「四代目麗々亭柳橋とその一門 - 古今東西寄席紳士録」春錦亭柳桜の長男・四代目柳橋は二十代にして弟子を持ち、柳派の大幹部として君臨したが夭折。持っていた弟子たちは他の一門に移り、そこで大成をした。初代柳家小せん、八代目入船亭扇橋などがいる。

「四代目三遊亭圓生とその一門 - 寄席紳士録」四代目三遊亭圓生は三遊亭圓朝の高弟。師匠にして「天才」と言わしめた名人であった。弟子の育成もうまく四代目橘家圓蔵を筆頭に多くの看板を輩出した。今日の三遊亭圓生系列の落語家を辿るとこの人のもとにたどり着く。

「二代目三遊亭圓馬とその一門 - 古今東西寄席紳士録」圓朝の高弟・二代目圓馬は師匠の寄席出勤拒否事件に賛同して東京を去り、大阪で看板を上げ直した。そのため、三遊亭と言いながらも弟子は関西育ちが多かった。三代目圓馬、四代目圓馬、八代目文治、五代目圓太郎など少数精鋭の一門を築いた。

「二代目古今亭今輔とその一門 - 寄席紳士録」めっかちの今輔と謳われた二代目古今亭今輔。音曲と三味線に優れたが夭折した。一方、早くから名人上手の評判をとっていたこともあり弟子は多い。三代目・四代目古今亭志ん生はこの一門から生まれている。

「禽語楼小さんとその一門 - 寄席紳士録」談州楼燕枝の門弟であった二代目禽語楼小さん――柳家小さんは面倒見のいい性格で、三代目小さん、二代目燕枝、五代目三升家小勝などを抱えた。かつての弟弟子であった小三治が三代目小さんを襲名した。